ハロウィンと「自分らしさ」について
だいぶ時間が経ちましたが,ハロウィンあたりに書いていた記事を,なぜかアップし忘れていたので,遅ればせながらアップ致します。すみません。ハロウィンと「自分らしさ」,僕達の実存について書いてみます。
自分らしく生きることは、とても大切なことです。
しかし,自分らしく生きるということは,案外難しいことです。そもそも,よく考えると,「自分」というものを理解することが難しいので,「自分+らしさ」を見つけることは,余計に難しく,雲をつかむような話でもあります。
しかし,「自分らしさ」というものが,言葉として明確に表現されなくとも,『最近笑っていないな…』,『悲しいな…』,『なんか腹立つ!』等のネガティブな体験に包まれた時に,人はなんとなくですが,「自分らしくない感じ」に襲われてしまいます。
おそらく,カウンセリングルームでいろんな悩みを話すクライエントも,こころの底では,「自分らしさ」というものがなんとなく揺らいでいると,感じているのではないでしょうか。普段から,笑顔で振る舞い,周りの人達の間でも評判がいい方でも,また逆に,いつもブスッとしていて,まわりの人を案外困らせる人達も,もしかしたら,「自分らしくない感じ」を抱えていたり,素直に「自分らしさ」を表現できなかったり,場合によっては,「自分らしさ」を押し殺しているのかもしれません。
近年,ハロウィンで仮装することがブームになっている背景には,逆説的ではありますが,「普段の自分ではないこと」が,むしろ人々にとって,自分らしく感じてしまう,という心理が潜んでいることに関係しているのかもしれません。
非日常的なハロウィンこそ,「素」で,日常こそ,「ハロウィン」であるなら,僕達の「ハロウィン(=非日常)」は,毎日続いているようなものです。したがって,「どうせハロウィンなんだからマジになるなよ」と,日常にある種の距離をもって接することも大切かもしれませんし,無理に,僕達自身の仮装をやめさせることも良くないのかもしれません。
しかし,いずれにしても,自分も含めた周りの人達の「自分らしさ」をめぐるパレードを見ながら,「仮装の中にいる“誰か”」を感じることは,世の中を生きていく上でて必要な,大切な「想像力」のような気がします。
カウンセリングの問題として置き換えると,例えばクライエントが、自らの言動をもって,「自分らしさ」をうまく表現できなくても,そのような「想像力」をもって接することができれば,目の前の人の「自分らしさをめぐる実存」を,僕達の関係の中に布置することが出来るのではないかと思います。
また,より大切なことは,カウンセラーもまた,ひとつの「カウンセラーという仮装」,クライエントもまた,「クライエントという仮装」であることから,「本当の自分と“あなた”は,一体何がしたいのか」ということの実存的な意味について,考えていくこが求められるのではないかと思います。
仮装は,「仮装」,仮装がマジにならないための「自分らしさ」を、大切にしていきましょう。
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