YJ COUNSELING OFFICE blog

福山市にある『みんなのカウンセリングルーム』の代表ブログです。

新しい環境に慣れる為に大切にしたいこと(2)~月曜日は、ウソをつく~

皆さん、いかがおすごしでしょうか?寒い日が続いてますが、風邪などひかれていないでしょうか?インフルエンザが大流行しておりますが、引き続き、予防対策などをしっかりされて、また、少しでも、体調の異変を感じた時は、お近くのクリニックに受診されてみてください。

 

さて、体調の異変ということで、今回も、前回に引き続き、新しい環境に慣れる為に大切にしたいことを、月曜日から日曜日の過ごし方と題して、記事にしてみようかと思います。よろしくお願いします(※講演会で話した内容に即して書いてみます)。

 

月曜日は、休み明けということになりますが(土曜日と日曜日が休日ではない方は、とにかく、休み明けの初日と考えてみてください)、月曜日は、休日気分が抜けきれず、「あ~、今日も会社か~」「あの人にまた会いたくないな~」「学校行きたくないな~」等、ネガティブな気持ちになりやすかったりします(勿論個人差あり)。

実際に、そのような気持ちにひきずられてしまい、会社や学校を理由もなく休んでしまって、後ですごく後悔したり、居心地の悪さや、うしろめたさ、罪悪感にさいなまれる方も少なくありません。また、その状況が、新しい環境とあれば、なおさらのことだと思います(僕もそんな失敗を何回繰り返してきたことか…苦)。

 

そんな、憂鬱な月曜日を、僕たちはどう乗り切っていけばいいのでしょうか。

 

そのヒントは、次の写真に隠されています。

 

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皆さん、ご承知の通り、「アポロ号の月面着陸」の写真です。月曜日なので、「月」なのです(なんと安直な発想…)。詳しく言うと、人類で初めて、月面に到達したという歴史的事実を記した奇跡のワンショットです。しかし、実は、この奇跡のワンショットのトリビアとして、この写真が公開されて以降、あらゆる方面から、「この写真はねつ造なのではないか?」「本当は写真をとるの忘れてあわててコラッた」、さらには、「本当は月面着陸などしていないのでは?」ということが話題となった経緯があります。つまり、「ウソなのでは?」ということになります。なぜ、そのようなウソをつかなければいけなかったのかということの背景については、皆さんのインターネット検索にゆだねるとして、その真意はともかく、本題である月曜日の過ごし方のヒントは、この「ウソ」が大切なのキーワードになります。

 

さて、皆さん、幼い時、「ウソは絶対ついてはいけません!」とよく叱られた経験はありませんか?「どんな理由があろうとも、ウソだけは許さん!」と突然怒り出す頑固オヤジは、今も昔も健在だったりします。あと、「ウソつきは泥棒の始まり」という言葉もあるくらい、基本的には、「ウソは良くないもの」です。僕も、この見解には概ね同意しております。

 

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しかし、心理学の話、人間のこころの成長、人間関係の発達という文脈で、このウソということについて考えてみると、人が、「ウソをつくこと」「ウソをつけるようになること」「ウソをついてしまうこと」等は、それはそれで、大切な意味を持っております。それは、先にも触れたように、「ウソは絶対ダメ!」というようなネガティブな視点のみで、語ることは、心理学の世界では行いません。

例えば、人間の成長という観点を取り上げると、「ウソをつけるようになる」ということは、相手の知らない自分が生まれている証(つまり、平たく言うと自我ですね)でもあり、それはこころの成長にとって必然的且つ、必要なものです。

人間関係の文脈を取り上げてみると、例えば、初対面の相手が、自分のタイプの人であったとしても、いきなり、「あなたは私のタイプです!」と告白することはKYであり(僕は個人的には、そんな人は大歓迎です)、こんなシチュエーションはないとはおもいますが、「どんな人がタイプですか?」と仮に聞かれても、「あなたです!」とはいわず、その場ではなんとなくごまかしたり、ある種のウソをついたりします。

つまり、極端なことを言うと、みんな、「ウソをつくことで成長した(できた)」と言えます。では、その結果、みんな泥棒になったかというと、大半は、泥棒される側の普通の人達で、一生懸命、世界になれようとしてきた人達です。ですので、中には、「ウソがつけない」という正直な人は、それはそれで、すごく生きづらく、とてもしんどい思いを抱えてこられたのかなと思います。

 

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そういう意味で、ウソはある程度必要です

 

この「ある程度」という匙加減が、その人の人間性・信用にかかわる大切な部分なので、その判断が難しいところなのです。当たり前ですが、ウソにはいろんなウソがあるので、なお、困るのですが、しかし、心理学的には、ある程度「良いウソ/悪いウソ」を、親切に分類してくれています。このあたりの詳しい話は、社会心理学者の碓井先生の本に、とても分かりやすく書いてありますので時間があるかたはご参照ください。

 

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さて、今日は心理学でいう、ウソ全般を話したいのではなく、「月曜日には、適度にウソをつくこと」をお勧めしたいからであります。結論からいうと、

 

月曜日から、自分にも、相手にも正直に(素直に)接していくと、新しい環境では、すごく疲れてしまいます。

 

だからと言って、エイプリルフールのように、月曜日からいきなり、「昨日宇宙人にあった」「月面着陸したよ」「いい儲け話があるから、100万かして」など、相手を欺けと言っているのではありませんの注意が必要です。

 

ご存知の通り、月曜日はいろんな意味でしんどい日です。そんなしんどさを感じている自分に、素直に、正直に、ウソをつかずに接すると、結果的に思うような行動を起こすことができずに結果的に苦しんでしまいます。ですので、月曜日は、多少無理しても、自分にウソをついて、「自分が元気一杯だ!」「きっと明日にはいいことがあるはず!」「もしかしたら、今日、大好きな人と付き合えるかもしれない!」等等と、自分を欺くことは、とても大切なことです。ただ、自分にウソをつき続けるのはよくないことですので、これは、月曜日だけの話なので安心してください(⇒水曜日あたりに挽回します)。

 

また、月曜日にあった人に、いきなり、「今日はしんどいです」とあまりに素直な胸の内を話してしまうと、残念ながら、相手は共感してもらえることは少なく、かえって、嫌な気持ちにさせてしまいます。なぜかというと、理由は簡単で、それは、相手も月曜日は基本的にしんどいからです。なのに、「俺は我慢して頑張っているのに、お前はなんて無神経な奴だ!」と反感を持たれてしまう可能性があるかです。

 

多少無理しても、「おはようございます!」「グッモーニン!」と、大きな声で挨拶し、元気でもないのに、元気なふりもしてみたり、「お、なんか今日の髪型素敵ですね!」と、相手を褒めてみたり…等々。また、月曜日から、なにか仕事を頼まれたりしても、「私、できません」と正直に答えるのではなく、ウソでもいいので、「はい、私にさせてください」「それ、できます!」といえばいいのです(⇒このウソの挽回の仕方は、水曜日あたりに出てくるので安心してください)。

 

月曜日のウソは、決して悪いものではありません。

新しい環境に慣れていく為に必要な裏技のようなものです。月曜日のウソは、自分と他者への思いやりだと考えてもいいかもしれません。それはなぜかというと、しつこいようですが、月曜日は、みんなしんどい日だからです。

 

皆さん、休み明けの月曜日は、適度にウソをついていきましょう。

 

ウソつきは、泥棒の始まりではなく、

ウソつきは、一週間の始まりであります。

 

さて、明日、僕は、平昌オリンピックに出場してきます。ウソです。

 

 

  

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